2017年08月20日

手を合わせて… 高田敏子さんの詩「浅草観音」


祈りの月と言われる8月も、
3分の2が過ぎますね。

平和の鐘の音の余韻が残る夏の終わり...

"あの合掌したときの安らぎは
どこからくるのでしょう
"
と詠う、高田敏子さんの詩
「浅草観音」が思い出されます。



蓮.jpg



「浅草観音」高田敏子

神さまや仏さまが
ほんとにいらっしゃるかどうか
でも あの合掌したときの安らぎは
どこからくるのでしょう

右の手の悲しみを
左の手がささえ
左の手の決意を
右の手がうけとめる   

その上を流れる静かな時間
こうした姿勢を教えて下さったのは
どなたでしょう

ふりむくと青い目の外人さんも
手を合わせて……
小さな小さな観音さまと
何をお話したことやら





猿賀神社の蓮.jpg
猿賀神社青森県


飾らない言葉で綴った
日常のささやかな祈りの光景に、
心洗われる思いー。

平凡な家庭の主婦の立場に立って書かれた、
高田敏子さんの詩の魅力✨
没後も人気が衰えないという、その理由...
よく分るような気がします。





posted by 道端ハッチ at 08:49| 青森 ☁| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月02日

原発いじめと高田敏子さんの詩 「雪国の朝」


ついに12月ですねぇ。。


IMG_20161130_223056.JPG



先日は東京都心で11月の積雪は史上初!
とのニュースもありましたが、
その翌日の東京新聞コラム「筆洗」は、
温かみを感じる内容が素敵でした。

ツイッターで紹介して下さった方のおかげで、
読めたのですo(*^^v)


(学校に通う道…


このコラムは、高田敏子さんの「雪国の朝」
という詩を通して、原発いじめにくじけまいとする子と親へ送った、
エールだったのではないでしょうか。



IMG_20151227_155649.jpg



「雪国の朝」高田敏子
 
お母さんは毎朝
カンジキをはいて道を作ります
家の戸口から
雪の原を横切って
ふみしめ
かためる細い道
お母さんの体の幅の道

子供はこの道を通って
学校に行きます

転ばずに歩けるお母さんの道を
子供は忘れないでしょう
おとなになって
人生の道に迷うとき
なおなつかしく
思い出すでしょう







津軽もいよいよ冬本番です🌀⛄⛄



ラベル:社会
posted by 道端ハッチ at 23:15| 青森 ☀ | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月27日

忘れもの

光陰矢の如し!

8月も瞬く間に過ぎようとしている今日この頃。
空を仰げば、高田敏子さんの「忘れもの」という詩が、

ぽっかり浮かんでくる・・・



入道雲.JPG




「忘れもの」  高田敏子

入道雲にのって
夏休みはいってしまった
「サヨナラ」のかわりに
素晴らしい夕立をふりまいて

けさ 空はまっさお
木々の葉の一枚一枚が
あたらしい光とあいさつをかわしている

だがキミ! 夏休みよ
もう一度 もどってこないかな
忘れものをとりにさ

迷い子のセミ
さびしそうな麦わら帽子
それから ぼくの耳に
くっついて離れない波の音




虹が!.jpg



まっさおな空、セミ、麦わら帽子、 波の音、


今は亡き祖父母や父と過ごした
遠い日の夏がよみがえる...



入道雲にのって〜


心の中の大切な人の笑顔が
虹のように現れ消えていった。


  by ハッチ




ラベル:青森
posted by 道端ハッチ at 15:00| 青森 ☀ | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする